11

内側を見つめ、今にいるとき、あなたは永遠のものを何も持っていません。持ち物も仕事もなく、家族や友人もいない孤独な状態です。あなたは裸で、完全に無防備です。

あなたには未来すらありませんし、何かが変わるかもしれないという希望もありません。何も変わらないのです、なぜなら何も以前から存在しなかったからです。今存在するものは、ただ今だけです。

あなたはここにいます。ここで、そして今。

あなたは、生まれたばかりの赤ん坊のように、初めて世界を感じています。それまで何も存在したことがありません。「まだ」という言葉の意味すら知りません。唯一の知っていることは、今という瞬間に生きているということだけです。

何かを見るとき、それは初めて見るものです。誰のものかなど考えることはありません。それがどのような目的を持っているのか、自分とどう関連しているのかも理解しておらず、ただ感嘆して見つめます。

まだ家族もいません。そこにいるのは、ただ存在が心地よく感じられる人々だけです。少なくとも初めの驚きが収まった後には。

ただここにいます。ここで、そして今。

この感覚を覚えていてください。何もないという感覚と、今あると思っているものが次の瞬間に存在しないかもしれないということ。

次に外を眺めるとき、この感覚を持ち続けてください。

自分の所有物だと思っているものを見るときは、意識を持ってそこにいてください。今はあなたのものであっても、ずっとそうではないかもしれません。

何かをするときは、意識を持って行動してください。あとで、その仕事は終わったことになり、やり直しはできません。どのようにそれを行うかが重要なので、その瞬間にいることが大切です。

家族や友人といるとき、他の人々とともにいるときは、意識を持ってそこにいてください。それらの人々とは、ここで、そして今しか共に存在しないのです。あなたの家族でさえ、一時的な存在に過ぎません。

しかし、これらのものを失う必要はありません。自分の所有物を手放したり、仕事を辞めたり、家族を捨てたりする必要はありません。拒絶は意識を持つための近道ではありません。

日常生活や楽しみの中で、あなたにとって大切な人々とともに意識を持っていることは良いことです。

あなたが今にいるとき、すべてはここで、今、存在しています。あなたもそうです。この瞬間以外には何も存在しません。その瞬間がどのようなものであれ、価値あるものにしてください。

目を覚ましてください。

公開日 2025年9月26日